ピック病患者さま対応のグループホーム

ピック病について

認知症と呼ばれる症状の中でも、様子の違うケースがあります。

p1080270認知症で最も多いのは「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」ですが、脳神経のどの部分にどのような異変が起きているかによって症状が変わってきます。また、病理的に同じ状態であってもどのような症状になるのかも個人差があります。

ピック病は「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」とは少し異なる認知症と言えます。

病医理学的には前頭側頭葉変性症の中核的な病気とされています。

特徴として、若年性認知症のひとつであり、性格の変化や理解不能な行動を起こすことがあります。平均発症年齢も40代~50代に多く、他の認知症に比べて早めですから、働き盛りで社会的活動の中で困ったことになるケースが多くあります。

ピック病の難しさは初期の症状がわかりにくいことと、一般的にも知られていないために、その行動が周囲に理解されにくいことにあります。

本人の自覚症状はごく軽いもので、病院に行く必要もないと思っています。

しかし周囲の人からは、

・怒りっぽくなった
・何かに執着する
・整理整頓ができず探し物が見つからない
・周囲との関わりを無視した勝手な行動が極端になった
といったことから始まりますが、初期段階では生活に困ることは少なく、物忘れも少ないので認知症と疑われない場合があります。

そして、症状が進むと、

・身なりに気をくばらなくなる。
・暑くても寒くても同じ服を着るようになる。
・毎日同じものを食べる。
・自分の好きなものばかり買い続けて食べる。
・片づけをしなくなる
といった行動が目立ってきます。

さらに、
買い物に行ったお店の中で食品を触ってだめにしてしまう、本人にしてみれば柔らかくておいしいかな?と、確認しているだけで問題意識はありません。
結果的に万引きしてしまうこともありますが、それがいけないことだと判断できなくなっているのです。

他の認知症では多くみられる記憶障害が起こりにくいこともピック病を発見する難しさです。

アルツハイマーでは頻繁に起こる中核症状で、たとえば、
・覚えようと思って覚えたこと、
・ついさっき言われたこと、
・昨日食べたもの。
そういう記憶については、ピック病の初期段階では障害が認められないことが多いです。

 

ピック病患者さま対応のグループホーム

 pnl_logomピック病の患者さまは介護保険サービスが受けられますが、年齢が若い方が多いので、高齢者に比べると力も強く、徘徊などの行動も活発なためにケアは難しいといわれています。

きのこグループでは、グループホーム「ローゴム」を2001年4月に開設しました。
いくつもの病院で入院を繰り返し、きのこエスポアール病院に入院し、症状が落ち着いたらその後「ローゴム」に入居していただいています。

ピック病の方たちだけが集まっているという環境としては、職員も専門の知識を持ち、適切なサポートができるのでとても良いと思います。佐々木健院長の方針としても「人対人のケア、その人のことをよく理解して、いい関わりをもてるようなケアを」 と考えています。

ピック病の方を理解する職員がいて、一つの考えで運営している。ごく普通の生活を送る。たとえばインテリアなども普通の生活を感じさせるものです。病気を治すというより、「生活を続けていく」それも、特別な環境を用意するのではなくて、ごくあたりまえの日常生活を送るための援助、環境を大切にします。

向精神薬は、以前使っていた方は急にやめるとそのせいで悪化することが多いので、徐々に減らし、基本的に薬は使わないようにします。
睡眠薬も使わず、生活のそのリズムを整えてあげることによって、自然に眠れるようになっています。